作品 全ては熊から教わった!木彫家 藤戸竹喜の世界(映像)

全ては熊から教わった!木彫家 藤戸竹喜の世界 / 札幌テレビ放送

 12歳から父の傍らで熊を彫り続け、今や札幌駅に据えられた「イランカラプテ像」などの人物像を始め、「北の生命を刻む」木彫家・藤戸竹喜氏。デッサンや下書き無しに、原木をいきなり削り始めるのが藤戸流。
 「木の中にあるイメージ通りに、余分なものを省いて中のものを取り出すだけ」と制作のプロセスを一括し、「熊がデッサン、全ては熊から教わった」と括る。
 4月、残雪の森にアイヌ語の祈り言葉が響き渡る。木彫りに用いる木を切り出すのに先駆け、「今まで育った木や神々に感謝する」カムイノミ(神への祈り)が執り行われ、チェンソーのうなりとともに、樹齢百年近くの大木が倒された。
アトリエの前庭での裁断に続くチッパー(圧搾空気によるノミ)を使った荒削りは、一瞬の逡巡や迷いもなく、「余分なもの」が次々に省かれていく。
 北海道立近代美術館の普及情報課長であり、藤戸竹喜展の企画委員長を務める五十嵐聡美さんは、「北海道の木彫家の中では別格」とし、「自分のイメージを確実に形にできる」「完成度はとてつもなく高い」と絶賛する。
 「一歳の時に母を亡くし、愛情不足で育っているせいか、親子の姿を捉えた作品が多い」こと。祖母に育てられ「人を裏切ることは絶対ダメと教えられた」こと。そして、17歳の時に北海道大学附属植物園で出会った「エゾオオカミ」の剥製がオオカミに取り組む原点となり、その時に父に教えられたことが現在に繋がったことなど、制作の過程や、作品を紹介しながら、氏の人生と木彫作家としての原点を探っていく。
 「制作に行き詰まると・・・バイクが一番」と、今も大型のバイクで阿寒の風景の中を疾走する。「まだまだ発展途上、この先もとにかく彫っていく」と制作意欲は益々盛んである。

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